教育委員会(2018年9月3日)

・めぐまれたICT環境を活用して授業向上目指す

同市教育委員会は8月、同市立土浦第二小学校で、「平成30年度ICT(情報通信技術)活用研修講座」を開き、市内小中学校の先生15人が参加した。ICT活用の基本的な考え方を知り、日常的・継続(けいぞく)的な活用について考えるとともに、先生自身の教育活動について考えてもらうことがねらい。茨城県教育研修センター情報教育課指導主事が「ICTを活用した授業づくりについて」と題して講義を行い、続いて学習活動ソフトウェアを活用して授業づくりを行うワークショップが開かれた。

・新学習指導要領で「情報活用能力」を重視

講師の諸橋指導主事は、ICT教育が必要な背景として、日本の労働人口の49㌫は人工知能やロボットで代替(だいたい)可能になるなど、職業の多くが今後なくなっていくことを上げ、2020年度からの新学習指導要領で、情報活用能力が初めて規定され、「学習の基盤(きばん)となる資質・能力」と位置づけられたことを説明。教育の情報化として、情報活用能力の育成、教科指導におけるICT活用、校務の情報化の三つの側面から質の向上を図る必要があると述べた。ICTを活用した授業づくりとして、「なぜ使うのか?(WHY)」「何を使うのか?(WHAT)」など、5W1Hを意識することが大切。教員のICT活用場面として、教材を拡大して分かりやすく示したり、火山のふん火など実際に見せられないものを画面で見せること、児童生徒の活用場面として、ノートを撮影(さつえい)して画面上で意見交換(こうかん)したり、学校をこえた交流ができることなどを上げた。その上で、「ICTは手段であって目的ではない。児童生徒が使うほどに、先生の授業力や構成力が問われる」と同時に、情報モラル教育や情報セキュリティ対策も不可欠と述べた。

・学習活動ソフトを使った授業づくりに取り組む

続いて学習活動ソフトウェアを使った実習があった。写真や動画撮影の方法や、作成した画面にマウスやキーボードで文字を書きこめる発表ノートなどの機能説明を受けた後、参加した先生たちはグループごとに分かれて、スライド5枚を使った模擬(もぎ)授業の教材作りに取り組んだ。発表では、理科の授業で、植物を毎日撮影して成長の過程を見せたり、技術の授業で、工具の使い方を動画で紹介(しょうかい)し、子どもがのこぎりを使っている様子を動画で確認させるなど、ソフトの機能を活用した授業が次々に披露(ひろう)された。先生は「学習活動ソフトを使い、写真をとって書きこむと、視覚的にも分かりやすい。こういうソフトを用いながら、魅力(みりょく)ある授業をしていきたい」と話した。同市は全小中学校のふつう教室にパソコンが一台ずつ配置され、デジタル教科書や実物投影(とうえい)機を使った授業が展開できるめぐまれたICT環境が整備されている。「そうした環境をより効果的に先生に活用してもらい、教材づくりや授業展開に役立ててほしい」指導課の杉本高久指導主事は力をこめた。(2018年9月3日掲載)